タイの街中で、数々のカラフルなデザートを見かけるが、本当にタイで生まれたデザートなのだろうか?
不思議なことに、タイに来るポルトガル人はそれらのデザートの味や食感に非常に馴染みがあると言う。
それもそのはず、タイのデザートは、16世紀にポルトガルからやってきた貿易商人や宣教師たちの影響を強く受けているからだ。(プーケットのオールドタウンにある、シノ・ポルトガル式(中国+ポルトガル式)の建築を見ると、ポルトガル人がタイに与えた影響の大きさがわかるだろう。)
タイのデザート史上最も重要な人物は、ポルトガル人の父と日本人の母を持つ女性、マリー・ギマルドだ。夫のアユタヤー王朝高官であったフォールコンが殺害され、マリーは牢獄へ入れられてしまったが、後にタイサ王によって料理の才能が認められ、王宮の料理長となった。そこでマリーは従えていた2,000人の女性に、料理の技術や当時タイでは知られていなかった卵と小麦粉を使った焼き菓子の作り方など、ポルトガルのデザートを教えた。タイのデザートの多くが卵黄と砂糖で作られているのは、それに由来する。
マリーが伝えたデザートのほとんどが、今でもタイの定番料理として食されており、有名なのは、トーンヨート、トーンイップ、フォーイトーンで、3つとも『オーヴス・モーレス(ovos moles)』というポルトガル菓子の仲間だ。
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